小倉屋山本伝統の逸品であり、塩ふき昆布の元祖
厳選された素材を贅沢に使い、匠の技で仕上げた伝統の逸品
「えびすめ」は最高級品であり、”こだわり”を追求した商品と自負しており、最高の商品をお届けするために作業員一人一人の手で心を込め生産に励んでおります。
「えびすめ」は古い日本語で“昆布”を意味します。
三代目山本利助が独自の工夫で創始した、小倉屋山本伝統の逸品「えびすめ」は、
選び抜いた道南産真昆布の中央の肉厚の部分だけを贅沢に使い、丹念に炊きこんで乾燥させることで、滋味あふれる独自の味わいを生み出しました。
えびすめ物語
開発力が生んだ「えびすめ」
戦後、店を復興して1年目のこと。
「世間をあっといわせる製品を作り出したい!」という三代目店主山本利助の熱い思いをうけ、当時の製造部長は、多くの人に好まれ、かつ今までにないものを作りだそうと日夜研究を重ねていました。
そして、幾度の試行錯誤の末に、独特の風味と舌触りを持つ「えびすめ」が出来上がりました。
完成品を試食した山本利助は、「うまい!これはいける。ようやった!明日から売ろ!」とひと口で勝算をつかんだといいます。
「えびすめ」のうま味
なんや、この昆布。カビが浮いてるやないか。」売り出し早々、白いうま味がカビと間違えられ、苦情が後を立たない出来事がありました。
また昔から大阪では昆布に対するこだわりも家庭や個人でそれぞれに持っているだけに、新しい製品がなかなか受け入れられなかったのです。
しかし何を隠そう、「えびすめ」の見ためは、「乾燥作業」から「選別作業」に至る徹底した衛生管理のもと、職人の熟練の技術だからこそ作り出せる「うま味」の証なのです。
昆布の最高級品と言われる真昆布の肉厚な部分だけを使用し、その上質な昆布の味を芸術品といわれるまでに高めたものでした。
えびすめファンが全国に
山本利助の誠意を持った対応と説明で、「えびすめ」に対する誤解はすぐに解け、しだいに愛好者が増えていきました。
昭和29年2月には「農林大臣賞」を受賞。昭和32年、三代目山本利助の実妹である山崎豊子の処女作で、昆布屋が舞台になった『暖簾』が刊行され、映画・テレビ化、舞台化もされ、売り上げは急上昇。
『暖簾』以後、小倉屋山本といえば「えびすめ」と言われるほどになったのです。