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昆布のちから

日本食の味のベースとして愛好されてきた昆布。

昆布は、低カロリーで、しかも食物繊維やミネラルといったさまざまな成分を含んでおり、わたしたちの体にとってやさしい食品です。昆布の栄養と効用についてご紹介します。

キャベツやレタスより豊富な食物繊維

腸のぜん動(食物の消化を助ける動き)を刺激して、便秘を防いでくれます。腸での糖質の吸収をゆるやかにし、血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。過激なコレステロ−ルを包み込んで、そのまま体外へ排出するので、コレステロールが血管の壁に付くのを防ぎ、動脈硬化を予防してくれます。また、コレステロ−ルが取り除かれると、血液の流れが良くなるため、血圧が下がり、高血圧の予防につながります。

昆布の気になる塩分

item_09_02 (1) 昆布は海藻なので、当然塩分が多く気になるところですが、その塩分の半分以上はカリウムです。同じ塩分で、高血圧の原因になると言われているナトリウムよりも、カリウムは多く含まれています。カリウムが多いと、体内の余分なナトリウムを減らしてくれます。また、夏バテ防止はカリウムの大切なはたらきです。昆布は、塩魚や漬物などから塩分を多く摂りがちな日本人にとっては、必要不可欠な食品なのです。

高血圧を防止するラミニンとフコイダン

ラミニンとは、昆布の科学的な名前、ラミナリアからきたもので、血圧降下作用があると知られています。また、昆布にはフコイダンが豊富です。フコイダンは消化管にはたらきかけて、体内の血液に血栓を溶かすホルモンを分泌させます。血栓とは、がんやコレステロールなどの影響で血管内にできた血の塊のことです。血栓は心臓病や脳内出血の原因になりますが、フコイダンには血栓を消すはたらきがあります。

ダイエットにぴったりの低カロリー食品

高カロリー食品の採りすぎは、肥満や生活習慣病への道を進んでしまいます。昆布は、栄養的にはほとんどノンカロリーと言える低カロリー食品の代表格です。また、消化されにくい食物繊維を多く含むため、満腹感が得られ、食べ過ぎによる肥満を予防してくれます。ダイエット中に、不足しがちなミネラルなど、栄養素もたっぷりです。

同じ量の牛乳の4〜14倍ものカルシウム

power_img02 ストレスやアレルギーを防ぐ不飽和脂肪酸カルシウムの欠乏が原因のひとつと考えられる骨粗鬆症は、とくに老年期の女性に多く見られる病気です。骨は常に新陳代謝を行なっているので、食べやすい昆布などの海藻類からカルシウムを十分に補給することが大切です。 昆布など海藻類は、肉などと比べて不飽和脂肪酸の比率が高く、不飽和脂肪酸は体内のコレステロールを減らすはたらきを持っています。さらに、血管を広げるはたらきもあり、循環器病やストレス、アレルギーを防いでくれます。

野菜より強いアルカリ食品の王様

power_img03 健康な人間の身体は、弱アルカリ性といわれていますが、現代の食生活は、ほぼ肉類や卵などを中心とした西欧型になってきており、身体はどうしても酸性に傾きがちです。昆布はアルカリ食品です。酸を中和し、身体のバランスをも保つのに役立ってくれます。

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金沢 和樹(かなざわ かずき)先生

■吉備国際大学 地域創成農学部 教授

■専門分野:食品化学、栄養化学、生化学